社長:「この広告スペースの収益は全てWikipediaに寄付されます」ていうような広告スペースがあるといいかなと思いました。
開発:Wikipedia自身は広告が無い不撓不屈の精神ですからね。
基盤:不偏不党では?
社長:他のソフトやサービスの価値/価格と比較すると、Wikipediaには月100円程度を払う(寄付する)のは全く妥当だと思います。
開発:「うちはWikipediaに寄付してます」って公に表明するのはいかながものかという気はしますが。
開発:寄付とか慈善活動やってますって宣伝するのって胡散臭いですし。
社長:いや、うちが直接寄付するというのではなく、広告主起源のお金をWikipediaに仲立ちするだけです。月100円くらいは広告収入取れないですかね?
開発:Wikipediaって営利法人からの寄付を受け付けるんですかね?
社長:別の形の法人を作るという道も考えられます。
基盤:そもそも以前寄付した記憶では、Wikipediaはこちらを特定してないというか。寄付してもあいからずあの募金呼びかけバナーみたいのが出て。まあ別のブラウザを使ったせいかも知れませんが。
社長:そういえば最近、Wikiに入っても昔みたいに「寄付を!」ってうるさくなりましたね。タニマチか脚長おじさんでもついたのかな。
開発:「脚長おじさん」て、実は若い男性だったていう話ですよね。Daddy Long Legs で略して DLL というのが笑えました。
基盤:MacOS の Spotlight なんかも Wikipedia ダイレクトですね。無償のブラウザがスピードダイアルとかにプリセットしているああいうのと対置しているような。ああいう一種の広告をブラウザに埋め込んでもらうのに払うだろうお金、そのお金の一部をWikipediaを利用した機能を実現するためにWikipediaに寄付する、みたいなチェインがあれば。
開発:非常にシンプルには、広告枠のあるウィンドウに、Wikipediaをiframe で表示するとか。でもって Wikiの表示内容に即した広告が出るようにするとか。Wikipediaが嫌がるかな?
基盤:Wikipediaのデータをベースにした extension を作って、その売上を Wikipedia に寄付するとか。
社長:ところでWIkipediaってハイパーテキストだけど、階層的に整理したようなビューってどうなんですかね?全文検索機能なんかもアレですよね。
開発:サイバー化した辞書・辞典というと枠から出てないかもですね。
社長:たとえばWikiのページをベースに、自分なりの書き込みとかした版を自分用簡単につくれるとか。これはまあ、ブックマークの拡張みたいな感じですが。
開発:それの対象は、Wikipedia に限らないですけどね。なので、自分のブックマーク的なWikiページをブラウザでチャカチャカ作れると良いな、という流れです。というかイメージ的には、ユーザはつねに自分用のWikiページというか「ホームページ」を作っていて、そこから外部に向けてでかけて情報を調べて帰って、自分のWikiにフィードバックする、そういうイメージです。ブックマークなんかもその延長。ウェブの当初は、そういう使い方が多かったと思うんですが。
社長:なんにしてもソフトウェアについて「ただだから使う」という時代が続いたのは、少額の(匿名)送金が難しかったからという面も大きいと思うんです。今はそいうバリアがほぼなくなりました。自分の使い方においてそれがどの程度の価値を持つか、そういう観点で自分で価格を決めて、生産者に届けられたら良いのに。そういう意味ではWordPress のプラグインのドネーション方式みたいので良いのかなと思いますが。「適正価格」「適材適所」は我社のスローガンです。
開発:まあソフトの価格を決めるのが需要と供給の法則で無いことは確かです。
-- 2020-0622 SatoxITS