安値Azure一への挑戦

現行 delegate.org で現在使っているサーバのクラウド仮想マシンはパワーが有り余っていることがわかっていますので、経費節減のためダウングレードすることにしました。

昨日はまず、常識的な線としてRAM 1GBのものを作って実験しました。昨今の普通のパソコンでも8GBは積んでますから、かなり小さく感じますが、手元の仮想マシンでの利用経験から、1GBあればDeleGateサーバ用途のUbuntuが問題なく動くことはわかっていました。

実際、この仮想マシンにDeleGateサーバをインストールして負荷テストを行ったところ、さっくさくで問題ありませんでした。コンパイルも早くて快適なので、開発環境としても使えそうです。

この仮想マシン(B1s)の費用は約¥1,200/月で、Azureが提供している安マシンの下から2番目、現行の仮想マシン(A1、1.75GB RAM、約¥4100/月)の 1/3 以下になると見積もられます。約3,000円/月の節約。

さてそれでは、Azureで最も安い仮想マシン(B1ls)ではどうだろうということで、興味津々試してみました。これは 0.5GB RAMで、約¥600/月、という代物です↓

Azure仮想マシンお値段表

今どきのAzureでは管理コンソールからサクッとCPUサイズを変更できるので、昨日インストールした仮想マシンでやってみました。作業的には、上のようなお値段表の中から仮想マシンを選んでクリックするだけ。ただし待つこと数分…

結論としては「これは使い物にならない」でした。まずUbuntuのブート時の負荷にすら絶えず平均負荷が10以上の状態が数分間続き、その間ユーザのコマンドもまともに受け付けません。そしてDeleGateですが、www.delegate.org のフロントページを表示するのに数秒かかったり、途中でお休みしたりする有り様です。そんな時、ロードアベレージは5以上に上がっています。

プロセスイメージが実メモリに入りきってないんじゃないかと思います。OS系のプロセスを削るとか工面すれば収まる可能性はありますが、面倒だしデフォから変えたくはないし、維持・保守の観点からも危険です。しかも、ランダムアクセスが実メモリに入りきらないと、やたらとディスクI/O(これが非常に単価が高い)が発生して、逆に総合的にはコスト増となる危険もあります。

この危険は、月600円の節約に全く見合いません。単なるTCP中継サーバとして使用することも検討していますが、それすらきついかも知れません。まあ、使うとしてもDNSサーバくらいです。固定IPアドレスが月600円で手にはいるという考え方はあるかとは思います。

それにしてもAzureは、しばらく見ないうちにかなり面白いことになっていました。いろいろ遊べるし、もちろん仕事に使えるし、費用的にも他社の安かろうレンタルサーバとコンペティティブなレベルです。そして、何しろ、提供している機能が圧倒的です。AWSとか、しょぼくて話にならない。まあ、決め打ちのお仕着せサーバであれば別なのですが。

従量課金は単価が少し高めだし、従量爆発の怖さはあります。ですが、これまで8年間使いましたが、多い月でも平均から30%増程度のものでした。なにより、作っては壊すが簡単で、使うとき以外は眠らせて置くなら料金が発生しない。開発などの仕事に使うのであれば、自動スリープ機能をつけて、使うときに起こせば良いですね。

大きな問題だと思っていた管理コンソールの使いにくさも、まあ今回の作業をしているうちに慣れて贔屓目になってしまいましたが、かなり改善され、我慢できる程度になりました。

ですが、もっと超シンプル・バカチョン・軽量インタフェースを別途に提供すれば、一般ユーザも増えるんじゃないかなーとは思います(ただ、MSはまともな日本語感を持った人材を確保する必要がある)。いや、現状でも一般ユーザは多いのかも知れません。まあ、そういうケチなユーザが増えてもMS的にはうれしく無いかもですけど(笑)

2020-0430 sato@izumoh


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です