社長:Chrome→Opera→Vivaldiと乗り換えて来ましたが、パスワードは自動で移せないので、移転が進みません。とても不便です。
開発:Vivaldiは、Operaが記憶している全アカウントをimportしたのが面白かったですね。パスワードは無理だったわけですが。
基盤:パスワード管理の見た目のインタフェースはブラウザによらず全く同じようですから、Chromium 起源なんでしょうね。
社長:なので、技術的には自動移転ができるはずだと思うんです。いや、過去のブラウザとも時々は付き合うので、無断で引っこ抜くのではなく、円満に移転すれば良いのにと思いますが。
基盤:移転したくもない奴もありますしね。既に死んでるやつとか。
社長:20年前に作ったアカウントとか。ほぼ青春の思い出ですね。ああいうのは消し難いけど、現在アクティブなビューには出てきてほしくない。そういえばWakWakのアカウント、パスワード忘れちゃって入れないんですよ。
経理:今も毎月ちゃくちゃくと900円課金されてますね。税込み990円。動態保存サイトの2つのカウンターを維持するためだけに。1カウントアップ何円の世界ですよ。
社長:いや、当時は相対的に割安だったんですけどね。脱会するのもまた地獄の作業でして。
経理:私が思うに、敵にクレジットカード渡して、自由に使ってくださいって、ありえない世界だと思います。クレジット側で、この相手には使わせないって設定できませんかね。
社長:まあそれで出血は止められるでしょうね。でもそういう打ち切り方って、一応立場のある法人としてどうなのかな?ブラックリストに載っちゃったりする不安もある。
経理:定期的な料金はできれば全て自動振替にしたいです。あるいは Pay-easy。これで払えるところ以外とはお付き合いしない。なんにしても、いつどこにいくら払われてるのかをリアルタイムに把握するのが大変です。クレジット払いは全廃、全部現在の口座のデビットにして、決済発生即メール通知、ウェブサイトでも確認、にしたいと思います。
社長:ドラッグストアでちょっとした買い物するたびに携帯メールがぽぽぽぽーんて鳴るのが、ちょっと物悲しいんですけどね・・・
基盤:パスワードの管理の件ですが・・・
開発:そもそも一方的な移転じゃなくて、継続的な共有で良いですよね。兼任とか。出向から戻れる的な。どういう管理をするのが、全ブラウザとユーザにとってWin Win でしょうかね。
社長:わたし的には、2つのブラウザでアカウント管理画面を開いて、移したいアカウントをドラッグ&ドロップして複写できるのが良いですね。実際、自分でだってパスワードの文字列なんて表示したくも無いわけです。何かわからないけどブラウザが裏で何かやっているという不安感が嫌ですね。表示するアカウントをフィルターする機能はありますから、まとめて選択して、コピペできるのが良いです。
開発:要するにファイルのコピペのメタファですね。そういう意味では、ここのアカウントが実際にファイルになってれば、あとは普通にFinderなりExplorerなりで扱える、というのが一番自然に思います。フォルダでのグループ化とか作成更新日付とかも、当然ファイルの属性としてありますしね。アクセス権限も柔軟に設定できる。停止したいアカウントはゴミ箱に移す、復活したい時にはゴミ箱から戻す。
社長:Vivaldiのタブのゴミ箱モデルには、やられたと思いました。
基盤:本当のフォルダであれば、アイコンなんかも付けられて可愛らしいですね。
開発:要するに、パスワードというのを何かのアトリビュート的に扱うのではなく、アカウントというエンティティとして包括的に扱えれば良い、ということですね。
基盤:実は裏ではそういうフォルダとファイルとして管理されてたりして。それなら、ブラウザの介在なしで、ファイルの管理として処理できますね。当然暗号化されているでしょうから、そこだけはなとかする。
開発:パスワードストアへのアクセス履歴も同じように管理できると良いですね。ブラウジングの履歴も、アカウントごとに管理すると良い。
社長:それはありがたい。同じ銀行に個人と法人のアカウントを持ってますから、どっちのアカウントで入った時にどんなアクセスの仕方をしたかとか、確認したいですからね。
開発:そもそも私は、アカウントと履歴とブックマークが全く別物のように見えるのがイヤです。ブックマークなんて、履歴から自動生成して、それにユーザがラベルをつけて拾い上げればよいと思うんです。手作りしたブックマークだって、日付や名前でソートしたい。その実体がファイルであれば当たり前にできることです。
社長:メールのフォルダとかラベルもそうですね。それで最近 Mac の Mail に引っ越して便利だなと思うのは、Smart Mailbox というやつです。これは要するにフィルタなんですが。フィルタを掛けた結果が普通のフォルダのように見えるわけです。いや私が35年前につくったメールリーダでも、そうなってましたが。
開発:歴史をたどれば、SQLとかで検索してできた結果のテーブルを、静的なテーブルと同じように扱うっていうような事もできますよね。DBの場合、実際に実体ができてそうなので性能的に馴染むんですかね。
基盤:今どきで言えば、静的データも動的生成データも何でも JSON てとこですかね。
社長:管理情報をあっちこっちにばらまいちゃったり、よくわからないところで集中管理されたりするのも嫌ですよね。昔的には Unix 用のツールは root 権限であちこちにファイルをばらまきたがる。Windowsのアプリとかはレジストリで集中管理したがる。何がどこにあるか見えないのでアンインストールが不透明。MacOS のやりかたを見て、なんだやっぱりこれでいいんじゃないかと思いました。
開発:あれは、ツールとかアプリって、恒久的にインストールされるもので、管理者がごく稀に行う作業だという時代の考え方を引きずっているのかもしれないですね。
基盤:そういう意味で Chrome の extension は、今日的にあるべきアプリの配布と更新の形ですね。
社長:各ブラウザとも、自分自身では複数のデバイスでアカウントを共有する仕組みは持ってるので、あれを使うという手もあるとは思うんですけどね。しかしそういう機微情報を無償のデータベースに置いて良いものかっていう不安はずっとあるのですが。
開発:各ブラウザで違うのを使ってますからね。それもまた一つの関門。
経理:有償のパスワードマネージャだと、月に300円くらいはかかりますね。これは当社にとっては厳しいかと。
社長:リモートな共有とか同期を考えると話が複雑になりそうなので、とりえあず同一デバイス上での複数のブラウザ間でのパスワード情報移転に話を絞りましょう。実際それだけでできれば私の希望は叶えられます。
基盤:表示してコピペで良さそうな気もしますが(笑)
社長:いや、パスワードマネージャでは、パスワードの表示はできるんですが、ペーストというか書き込みはできないんですよ。摩訶不思議圧倒的不便。
開発:そのへんがとっかかりですかね。ちょっとお昼に。
社長:時間がもったいないからそばの店かな。
* * *
開発:いやもう、酒のんで飯食って馬鹿話書いてたら、真面目に仕事する気がどこかにいっちゃいました。
社長:それは本質的に今やるべき仕事ではなかったということかもしれませんね。パスワード移転の件は、手作業でも気合を入れれば10分くらいで片付く話ではあるんです。
開発:いつでも必要とされるものって何ですかね。
社長:たとえば、検索結果のコンテクスト表示です。キーワードで検索した時に、ヒットしたキーワードの前後を表示してくれる。これは出来て当然だし、無いと非常に不便。これはもう、バックスペースや undo の無い世界に匹敵する不便さです。自分でも自作の検索エンジンでそういう表示を作りましたから、特に難しい事でないことはわかっています。なぜそれをやらないのかWordPress。
基盤:プラグインにはありそうですね。
経理:今、新規 iMac の代金が引き落とせませんでした(1度の利用限度額超過)ってメールが来ました。
社長:えー!それは一大事。緊急対策班招集します。
-- 2020-0618 SatoxITS